I. ビクトリア・ストン
特許 第212942号
特許庁選定 注目発明(昭和31年)
商標登録 第709455号

◆天然石に先んじて日本でつくられていた世界でも稀な宝石
アメリカの宝石業界誌「ラピダリージャーナル」は最近アラスカで「変彩性ヒスイ」が発見されたことを報じておりますが、当研究所ではそれより遥か以前に、世界にさきがけて変彩性ヒスイの合成に成功し「ビクトリア・ストン」と名付けました。この石は鉱物学的には角閃石族に属する軟玉ヒスイと同質で、優美な流動性光芒に輝く絹糸光沢の繊維状結晶構造であります。硬度は 5.5 〜 6.0、比重は 3.02、屈折率は 1.62で、色は緑、青、黄、群青、紅褐、白、黒、グレーなどがあり、色調も鮮明なものや地味なものなど多種にのぼっており、極めて応用範囲の広い特徴があります。原料は各種の天然鉱物、すなわち水晶、長石、菱苦土石、方解石、蛍石、などで、これらの配合物を一旦高温で融合した後、これに特殊な晶化剤と晶癖調整剤とを加えて再鉱物化したものであります。軟玉は粘硬強靭で中国では古来種々の彫刻などに用いられておりますが、「ビクトリア・ストン」もいろいろな彫刻品の材料として優秀であり、香炉、置物などがつくられております。勿論アクセサリー用としては最適で指輪芯石、ブローチ、ペンダント、タイ止石、カフスボタン石などの外、ネックレースなどにもつくられ、頗る美麗であります。なお研磨仕上げした各個の石の示す変彩光芒の方向は一定でなく変化に富んでおります。

II. ビクトリア・ストンC(キャッツアイ用)
「ビクトリア・ストン」は配合の調節により、その繊維状結晶構造を格段に繊細緻密なものとすることが出来ますが、このような石から一本線のキャッツアイ(猫目石)を仕上げることができます。殊に金緑色のもの(一名金河石)でつくったものは、天然の金緑石のものと殆んど同様で、猫目石として最高の品位を示しております。指輪、タイ止、カフスボタンなどの高級品として賞用されております。
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※1970年発行 飯盛研究所パンフレットから